「収納が足りない」「しまう場所がもうない」
部屋を整えようとしたとき、こう感じる場面は少なくありません。
ただ、この感覚は本当に収納量が足りない場合よりも、収納の使われ方が合っていない場合に起きることが多いです。
収納を増やす前に、今ある収納の使い方を少し見直すだけで、「足りない」という感覚が弱まることがあります。
ここでは、収納が足りないと感じる前に確認しておきたいポイントを整理します。
「収納が足りない」と感じるときに起きていること
収納不足を感じるとき、部屋では次のような状態が起きやすくなっています。
- 物が収まりきらず、外に出ている
- 空いている場所が分からない
- どこに何があるか把握できない
- しまうのが面倒になっている
これらは、収納の“量”よりも、使い方や配置が原因になっていることが多いです。
よくある原因1:使っていない物が収納を占領している
収納が足りないと感じるとき、まず確認したいのが「使っていない物」です。
- しばらく使っていない
- 存在を忘れていた
- 予備として置いてある
こうした物が収納の奥や下の段を占領していると、よく使う物が入りきらなくなります。
見直しの考え方
捨てるかどうかをすぐ決める必要はありません。
まずは、
- よく使う
- たまに使う
- 今は使っていない
この3つに分けて考えるだけでも、収納の使い方が整理されます。
よくある原因2:同じ種類の物が複数の場所に散っている
収納が足りないと感じる原因として多いのが、同じ種類の物が別々の場所にあることです。
- 文房具が机・棚・引き出しに分散
- 書類が複数の場所に点在
- 小物が部屋のあちこちにある
こうなると、全体量が把握できず、「まだ入らない」と感じやすくなります。
見直しの考え方
まずは、同じ種類を1か所に集めること。
これだけで「思ったより量が多い」「実は余裕がある」など、状況が見えやすくなります。
よくある原因3:取り出しにくい収納が“使われていない”
収納スペースがあっても、使われていない場所があると、実質的な収納量は減ります。
使われにくい収納の例
- 奥行きが深く、奥が見えない
- 高すぎて手が届きにくい
- 開け閉めが面倒
- 中が見えず、何が入っているか分からない
こうした場所は、物を入れても忘れられがちです。
見直しの考え方
使いにくい場所には、
- 使用頻度が低い物
- 予備
- 季節もの
をまとめて置くのが無難です。
よく使う物ほど、取り出しやすい位置に移すと、収納全体が使いやすくなります。
よくある原因4:「空いている所」に入れている
物をしまうときに、
- とりあえず空いている所へ
- 入るところに入れる
という入れ方をしていると、収納が散らかりやすくなります。
この方法は一時的には楽ですが、
- 同じ種類が分散する
- 探しにくくなる
- 量が把握できなくなる
という問題が起きやすくなります。
見直しの考え方
収納は「空きスペース」ではなく、用途で場所を決める方が管理しやすくなります。
- 書類はここ
- 小物はここ
- 生活用品はここ
とざっくり分けるだけでも、収納の使い勝手が変わります。
収納を増やす前に試したい3つの整理ステップ
収納を買い足す前に、次の3ステップを順番に試すのがおすすめです。
1)同じ種類の物を集める
まずは分散している物を1か所に集めます。
捨てる・減らす判断は後回しでOKです。
2)使う頻度で分ける
集めた物を、
- よく使う
- たまに使う
- 今は使わない
に分けると、置き場所が決めやすくなります。
3)よく使う物から配置を決める
収納の“いい場所”は数が限られます。
よく使う物から優先的に、取り出しやすい位置に置きます。
「足りない」と感じたときほど、増やさない選択肢も考える
収納を増やすと、一時的には片付きます。
ただ、収納が増えると、物も増えやすくなるという面もあります。
収納を増やす前に、
- 何がどれくらいあるか
- どこが使いにくいか
- 本当に収納量が足りないのか
を一度整理すると、増やさなくても解決するケースは意外と多いです。
まとめ:収納不足は「使い方」で起きることが多い
収納が足りないと感じるときは、収納量そのものよりも、
- 使っていない物が占領している
- 同じ種類が散っている
- 使いにくい場所が活用されていない
- 空いている所に入れている
といった使い方の問題が重なっていることが多いです。
収納を増やす前に、
「集める → 分ける → よく使う物から置く」
この流れを一度試してみるだけでも、部屋の使いやすさは変わります。
気になったところから、ひとつずつで大丈夫です。

