「片付けようとは思っているのに、気づくと元に戻っている」
「一時的には整うけれど、続かない」
片付けが習慣にならないと、やる気や意識の問題だと感じてしまいがちです。
ですが実際には、片付けが習慣にならないのは、
続きにくい条件が揃っているだけというケースがほとんどです。
ここでは、片付けが習慣にならない原因を整理しながら、
無理なく続けやすくするための考え方をまとめます。
習慣は「頑張り」では定着しにくい
習慣というと、
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毎日やる
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意識して続ける
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サボらない
といったイメージを持ちやすいですが、
実際には「考えなくてもできる状態」になって初めて定着します。
片付けが習慣にならないときは、
毎回、考えたり決断したりしている状態になっていることが多いです。
原因1:片付けを「特別な作業」にしている
片付けを、
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時間があるときにやるもの
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ちゃんと向き合うもの
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気合が必要なもの
と考えていると、日常から切り離されてしまいます。
起きやすいこと
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忙しい日はやらない
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まとめてやろうとして先延ばし
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始めるまでが重い
見直しの考え方
片付けを「作業」ではなく、動作の一部に寄せます。
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使ったら戻す
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移動ついでに整える
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座る前に片付ける
特別感をなくすほど、習慣になりやすくなります。
原因2:毎回、判断が必要になっている
片付けのたびに、
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どこに戻すか
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これは今しまうべきか
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後でまとめるか
と判断していると、脳が疲れやすくなります。
見直しの考え方
判断を減らすことが、習慣化の近道です。
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置き場所は1つ
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迷ったらここ、を決める
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ざっくり入れてOKにする
考えなくても動ける状態を目指します。
原因3:戻すまでの動作が多い
片付けが習慣にならない部屋では、「戻すまでの手数」が多いことがあります。
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扉を開ける
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フタを外す
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重ねた物を動かす
このひと手間が、後回しの原因になります。
見直しの考え方
片付けは、楽に戻せることが最優先です。
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ワンアクションで戻せる
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投げ入れても成立する
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出しっぱなしでも困らない
このくらいで十分です。
原因4:片付けの量を多く設定している
「今日はここまでやろう」と、最初から量を多く設定すると、
続かなかったときのハードルが上がります。
起きやすいこと
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できなかった日が気になる
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自己評価が下がる
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やる気が落ちる
見直しの考え方
片付けの目標は、小さすぎるくらいがちょうどいいです。
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床に物を置かない
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机の上をリセットする
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仮置きを1か所にまとめる
達成しやすい基準の方が、習慣になります。
原因5:完璧な状態を維持しようとしている
きれいな状態を保とうとすると、少し崩れただけで負担を感じやすくなります。
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どうせ崩れる
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またやり直し
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中途半端は嫌
この考え方は、習慣化の妨げになります。
見直しの考え方
習慣にするなら、「崩れても戻せる」状態を目指します。
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少し散らかってもOK
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すぐ戻せるなら問題なし
完璧より、回復しやすさが大切です。
原因6:片付けのタイミングが決まっていない
「気づいたらやる」「時間があったらやる」では、習慣になりにくいです。
見直しの考え方
タイミングを行動とセットにします。
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出かける前
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寝る前
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立ち上がるとき
行動の流れに組み込むと、忘れにくくなります。
片付けを習慣に近づけるための考え方
片付けを続けたいときは、次の視点が役立ちます。
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判断を減らす
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戻す手間を減らす
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量を減らす
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完璧を目指さない
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タイミングを固定する
どれも、意識より仕組みの話です。
習慣にならない自分を責めなくていい
片付けが習慣にならないと、
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自分はだらしない
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続けられない性格
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意志が弱い
と感じてしまうことがあります。
でも実際は、
今のやり方が習慣向きではないだけということがほとんどです。
まとめ:片付けは「続けやすい形」で初めて習慣になる
片付けが習慣にならない原因には、
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特別な作業にしている
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判断が多い
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戻すのが面倒
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量が多すぎる
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完璧を求めている
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タイミングが決まっていない
といった要因があります。
片付けは、頑張らなくてもできる形に近づけることで、
少しずつ習慣になっていきます。
気になったところから、ひとつずつで大丈夫です。

