「片付けは面倒」
「できればやりたくない」
そう感じるのは、ごく自然なことです。
これまでの記事でも触れてきたように、
片付けが大変に感じる理由の多くは、性格や意志の問題ではありません。
考え方や前提が少し重くなっているだけというケースがほとんどです。
ここでは、これまでの内容を振り返りながら、
片付けを“頑張らずに続けやすくするための考え方”をまとめます。
片付けは「頑張るもの」だと思うほど重くなる
片付けがつらくなる一番の原因は、
「ちゃんとやらなきゃ」「きれいにしなきゃ」という前提です。
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一度で終わらせたい
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完璧にしたい
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中途半端は意味がない
こうした考えがあると、片付けは特別な作業になります。
見直しの考え方
片付けは、途中でも成立する作業です。
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少し整えばOK
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昨日よりマシなら十分
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崩れても戻せれば問題なし
この前提に変えるだけで、気持ちが軽くなります。
楽にするポイント1:片付けを「日常動作」に寄せる
片付けを楽にしている人ほど、
片付けを特別な時間として切り出していません。
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立ち上がるついで
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移動のついで
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使い終わった流れで
生活動作に混ぜています。
具体例
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飲み物を片付けるついでに机を整える
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出かける前に目についた物だけ戻す
「片付けの時間」を作らないことが、続けやすさにつながります。
楽にするポイント2:判断を極力減らす
片付けが大変なのは、物を動かすからではなく、
考える回数が多いからです。
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どこにしまう?
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これは今いる?
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後でやる?
見直しの考え方
判断を仕組みで減らします。
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置き場所は1つ
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迷ったらここ
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ざっくり入れてOK
考えなくても動ける状態が、片付けを楽にします。
楽にするポイント3:範囲と量を小さく設定する
「全部やろう」と思うほど、片付けは始めにくくなります。
おすすめの区切り方
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机の上だけ
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床の一角だけ
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5分だけ
量が少ないほど、
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始めやすい
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疲れにくい
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続けやすい
というメリットがあります。
楽にするポイント4:捨てる判断を後回しにする
片付け=捨てる、というイメージは、心理的な負担を大きくします。
見直しの考え方
最初は捨てなくてOKです。
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集める
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分ける
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使っているかを見る
判断を後回しにするだけで、片付けのハードルは下がります。
楽にするポイント5:完璧を目指さない
完璧な状態を前提にすると、
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途中でやめづらい
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崩れるのが怖い
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始めるのが重い
という状態になります。
見直しの考え方
目指すのは、
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少し散らかっても困らない
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すぐ戻せる
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気持ちが荒れない
状態です。
「きれい」より「回復しやすさ」を優先します。
楽にするポイント6:できない日を想定に入れる
片付けを続けたいなら、
「できない日がある前提」で考えることが大切です。
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忙しい日
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疲れている日
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気分が落ちている日
こうした日は、無理に片付けなくて大丈夫です。
大事な考え方
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できない日=失敗ではない
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また戻せばいい
この余白があると、習慣は続きやすくなります。
楽にするために意識したい共通ポイント
ここまでの内容をまとめると、
片付けを楽にする考え方は次の通りです。
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特別な作業にしない
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判断を減らす
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量を小さくする
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完璧を外す
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捨てる判断を急がない
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できない日を許す
どれも、意志や根性の話ではありません。
片付けは「気分を守るための手段」
片付けは、部屋をきれいにすることが目的ではなく、
自分の気分を守るための手段でもあります。
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視界が落ち着く
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考え事が減る
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余計なストレスが減る
この効果を少しでも感じられれば、それで十分です。
まとめ:片付けは楽にしていい
片付けは、
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頑張らなくていい
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毎日やらなくていい
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完璧でなくていい
作業です。
考え方を少し変えるだけで、
片付けは「重い作業」から「軽い日常動作」に近づきます。
気になったところから、ひとつずつで大丈夫です。
