「頑張って片付けたのに、あまり変わった気がしない」
「時間をかけたわりに、すぐ元に戻ってしまう」
こうしたとき、原因は片付けの量や時間ではなく、順番にあることが少なくありません。
片付けは、正しい順番で進めると負担が減り、間違った順番だと疲れやすくなります。
ここでは、片付けの順番を間違えやすい場面と、その理由、見直しやすい考え方を整理します。
片付けは「順番」で難易度が大きく変わる
同じ内容の片付けでも、
- 進めやすい順番
- 迷いやすい順番
があります。
順番を間違えると、判断が増え、途中で止まりやすくなります。
片付けが続かないと感じるときは、「やり方」よりも「進める順番」を疑ってみるのがおすすめです。
間違えやすい場面1:いきなり「捨てる」ことから始める
片付けを始めるとき、多くの人が最初に「何を捨てるか」を考えます。
でも、この順番は迷いが増えやすいです。
なぜ止まりやすいか
- 使うかもしれない
- もったいない
- 判断に時間がかかる
捨てる判断は、片付けの中でも特にエネルギーを使います。
見直しの考え方
最初は捨てない作業から始めます。
- 同じ種類を集める
- 使っている物と使っていない物を分ける
判断を後回しにすることで、片付けが進みやすくなります。
間違えやすい場面2:部屋全体を一気に片付けようとする
「今日は一気にやる」と、部屋全体に手を出すと、途中で疲れやすくなります。
起きやすい問題
- あちこち気になる
- 作業が分散する
- 終わりが見えない
結果として、達成感が得られず、次に繋がりにくくなります。
見直しの考え方
範囲は極端に小さく区切ります。
- 引き出し1段
- 棚1か所
- 机の上だけ
小さな範囲を終わらせる方が、片付けは続きます。
間違えやすい場面3:収納を先に整えようとする
片付けを始めるとき、収納用品や棚の使い方から考える人も多いです。
ですが、物の量や種類が整理されていない状態で収納を整えると、やり直しが増えます。
なぜうまくいかないか
- 物が収まりきらない
- 後から物が増えて崩れる
- 配置を何度も変えることになる
見直しの考え方
収納は最後に考えます。
- 物を集める
- 使う頻度で分ける
- 量が分かってから収納を決める
この順番の方が、無駄が出にくくなります。
間違えやすい場面4:よく使う物を後回しにする
片付けでは、「あまり使わない物」から手をつけた方が楽そうに感じることがあります。
ですが、よく使う物を後回しにすると、日常生活が不便になります。
起きやすい問題
- 仮置きが増える
- 片付けたはずなのに散らかる
- 効果を感じにくい
見直しの考え方
まずはよく使う物から整えます。
- 毎日使う
- よく手に取る
- 出しっぱなしになりやすい
このあたりから整えると、効果を感じやすくなります。
間違えやすい場面5:細かい分類から始める
片付けを始めると、最初から細かく分けたくなることがあります。
- 種類ごと
- 色ごと
- 用途ごと
ですが、細かい分類は判断が増えやすく、途中で止まりがちです。
見直しの考え方
最初は大きく分けるだけで十分です。
- よく使う
- たまに使う
- 今は使わない
細かい分類は、全体が落ち着いてからで問題ありません。
片付けを進めやすくする基本の順番
迷いやすい場面を避けるために、次の順番がおすすめです。
- 範囲を小さく決める
- 同じ種類を集める
- 使う頻度で分ける
- よく使う物から置き場所を決める
- 余裕があれば見直す
この順番なら、判断が一度に増えにくくなります。
順番を意識するだけで、片付けは楽になる
片付けがうまくいかないとき、「自分は苦手なんだ」と感じがちですが、
実際には順番が合っていないだけということも多いです。
順番を整えると、
- 迷いが減る
- 疲れにくくなる
- 効果を感じやすくなる
という変化が出やすくなります。
まとめ:片付けは「何をするか」より「どの順番でするか」
片付けの順番を間違えやすい場面には、
- いきなり捨てる判断をする
- 部屋全体を一気にやろうとする
- 収納を先に整える
- よく使う物を後回しにする
- 細かく分けすぎる
といった傾向があります。
片付けは、正しい順番で進めるだけで、負担が大きく減ります。
気になったところから、ひとつずつで大丈夫です。

